3.郊外の古アパートの売却って、こんなに大変なの!?

これは2015年の話です。2014年に相続で受け継いだ神奈川県相模原市の古アパート1棟です。管理は地元の 建築会社が行ってくれています。が、あまりに老朽化が激しく前のオーナーとは平成28年末を持って取り壊すとの 約束になっているとの事。その本人が亡くなってしまっていて、私は聞いていないのですが、先方がそう言うなら仕方 ありません。まあ、毎年水道管が壊れた、何かが壊れた、はい、30万円掛かります、と言われれれば、私の方ももう 売却しかないかと腹をくくる次第です。

入居者も8部屋中5部屋になっており、その入居者とも平成28年の退去は既に申し入れ済みとの事でした。そうは 言っても、その家賃収入は魅力的で、なんとか存続できないか、さらにはその土地の有効活用はできないものかと散々 模索しました。相模湖がほど近い事もあり、綺麗な景色をバックにした介護施設はどうか、とネットでいくつかの会社 への診断を受けたりもしました。

業者さんと会って話を聞くと、マーケティング調査結果は酷なもので、人口減少、その様なニーズの低下が顕著、又 その土地の広さ(225坪)も中途半端と言う事で話はそこで終わってしまいました。駐車場もダメ、倉庫もダメ、 との事でやはりアパートや戸建のニーズしか無い様です。であれば、再度土地の相場チェックと言う事で、何件電話 とネット調べた事か。相場は坪10万円から20万円だが、実際にはそこまで売れるかどうか、と言う回答が殆どでし た。

そのアパートの管理の建設会社も管理は平成28年末迄でその後はやりません、購入の意思はあります、でも買値は 坪8万円程度が限度との事した。ただ、こちらとしては最低でも坪10万円はいくはずとの思いが強く、東京の大手 不動産のセミナー(老朽化アパート対応)にも参加してみて、そこでも相場を調べてもらいました。が、300万円 ~400万円と言う驚く額で話になりませんでした。やはり東京の大手不動産屋さんにとって郊外の土地は魅力的で は無いのでしょうね。

そこで、相模原市の大手不動産に再度コンタクトしました。今までは、どこもいくらだったら売るんですか!?と聞 かれ、こちらからいくらなら買ってもらえるんですか?と聞くと、うちは仲介で買い手さんを見つけるのが仕事、 なので分かりませんと言う返事でした。が、今回は背に腹は変えられっず、具体的な金額(2500万円)を示して、 これなら売ると断言しました。そうなると地元の不動産屋さんは動いてくれるものです。あっという間に顧客が付き、 内覧したいと言う事になりました。

その鍵は管理の建設会社にあるので、その不動産屋さんが取りに行く事になり、その情報が管理の建設会社にも漏れる 事になりました。そうなると不思議なもので物事が好転します。管理の建設会社から電話があり、2500万円で売り に出すんですね、じゃあ、うちも坪10万円まで出しますよ!との事。又、内覧のお客様もローン次第ですが、21 00万円ならなんとか、と言ってこられました。やはり、こんなに大変だったけど、最後は競争原理が働き、売主側 が選択できる所まで来るものなんのね、と胸をなでおろしました。結果ほぼ希望通りの2250万円で売却が出来まし た。やれやれです。

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